
Razerが次世代クリエイター向けウェブカメラ「Razer Kiyo V2」と「Razer Kiyo V2 X」を発表しました。4K/30fps対応、STARVIS™センサー採用、そしてCamo Studioとの連携によるAIオートフレーミングや背景分離まで――配信・収録・ビデオ会議の“画作り”をハードとソフトの両面から押し上げる注目作です。本記事では発表内容を整理しつつ、導入メリットや想定シーン、V2とV2 Xの違いをわかりやすく解説します。
- Razer Kiyo V2とは?
- 主な特長(Kiyo V2)
- AI×ソフトウェア連携:Camo Studio & Razer Synapse
- 配信・会議・制作ワークフローが変わる理由
- Razer Kiyo V2 Xの位置づけ
- どっちを選ぶ?V2とV2-Xの選び方
- よくある疑問Q&A
- 総評:誰に刺さるのか
Razer Kiyo V2とは?
Kiyoシリーズの最新フラッグシップがKiyo V2。4K/30fpsの高精細キャプチャ、Sony STARVIS™技術採用センサー、MJPEG/YUY2/NV12のロスレス・エンコード対応など、映像の土台をしっかり押さえつつ、AI最適化とストリーム準備済みツールでセットアップを高速化。低照度でも自然な肌色と忠実な色再現を狙えるのがポイントです。
「真の4K映像」と「インテリジェントなAI最適化」で“カメラ任せのプロ画質”に近づく――これがKiyo V2の設計思想。

主な特長(Kiyo V2)
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4K/30fpsのクリスタルクリア映像:細部の情報量が多く、商品レビューやハウツー動画、シネマ風の見せ方に有利。
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STARVIS™センサー:暗所でもノイズを抑え、階調・肌色を自然に。夜間配信や間接照明下に強い。
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AIオートフレーミング:Camo StudioのインテリジェントPTZで常に被写体をセンターに。立ち歩きの多い配信でも構図を維持。
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ワンクリック画像補正:露出・WB・NRを自動で調整。初期設定でも“破綻しにくい絵”。
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HDR:ハイライトとシャドーの粘りを確保し、コントラストの強いシーンでも破綻しにくい。
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超広角レンズ:歪みの少ないズームで、卓上の手元からセット全景まで素早く切替。
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ロスレス志向のフォーマット:MJPEG / YUY2 / NV12対応で、後処理での画質維持を想定したワークフローにマッチ。
AI×ソフトウェア連携:Camo Studio & Razer Synapse
Kiyo V2の“肝”はReincubate「Camo Studio」との統合とRazer Synapseの制御ハブ化。“自動で整う”と“作り込める”の両立が実現します。
Camo Studio連携(AI機能)
- 自動フレーミング/顔追従:動きや配置換えがあっても、自然な構図を維持。
- 背景分離・置換/シネマティックブラー:クロマキーなしで“映える”画面演出。
- 適応型ライティング補正:部屋の明るさに応じて見栄えを維持。
Razer Synapse(細部チューニング)
- 初心者:オートモードで即座に最適化。
- 上級者:ISO/シャッター速度/WBなどマニュアルで追い込み。
- エフェクト&オーバーレイ:スポットライト、ブラー、ウォーターマーク、ハンドル表示でブランド訴求を強化。
セットアップ時間を短縮しながら、「ちゃんと作り込んだ画」に着地できる。AI支援の“編集レス”アップグレードが魅力です。
配信・会議・制作ワークフローが変わる理由
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配信(Twitch/YouTube/ニコニコ):動いてもオートフレーミングが追従。雑談・歌配信・IRLでも構図が崩れにくい。
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録画(レビュー/チュートリアル):4K解像度で切り出し自由度が高く、テロップやトリミングで画が劣化しにくい。
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ビデオ会議(Zoom/Meet/Teams):低照度・逆光に強く、顔色の悪化や白飛びを軽減。第一印象を底上げ。
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ポスプロ前提の制作:MJPEG/YUY2/NV12で後処理の余裕が増え、色調整やノイズ処理の“伸びしろ”を確保。
Razer Kiyo V2 Xの位置づけ
同時発表のKiyo V2 Xは、1440p/60fpsに対応するミドルレンジ。高速AF、広角レンズ、内蔵マイク、プライバシーシャッター、そしてプラグ&プレイで“すぐ使える”が武器です。
60fpsの滑らかさが欲しい配信者や、過度な設定なしで画質を底上げしたいビデオ会議ユーザーに向きます。
4Kの情報量(V2)か、1440p/60fpsの滑らかさ(V2 X)か――用途で選ぶのが正解。
どっちを選ぶ?V2とV2-Xの選び方
画の余白・編集耐性を重視:Kiyo V2(4K/30fps)
- 商品レビュー、教育/解説系、後編集でのクロップ・カラー調整が多い人。
- 暗所・逆光が多い部屋、肌色再現にこだわる人。
動きの滑らかさ・導入の手軽さを重視:Kiyo V2 X(1440p/60fps)
- ゲーム配信、スポーツ・ダンスなど動きの速いシーンが多い人。
- 箱から出してすぐ高画質で使いたい会議ユーザー。
よくある疑問Q&A
Q. ライトなしの暗い部屋でも大丈夫?
A. STARVIS™センサー+AI補正で粘り強く映せます。美肌目的なら適度な照明併用でさらに安定します。
Q. 背景をキレイにボカせる?
A. シネマティックブラーや背景分離・置換に対応。環境に左右されにくく、生活感を隠したい配信・会議に効果的です。
Q. OBSや配信ソフトとの相性は?
A. MJPEG/YUY2/NV12に対応し、エンコード負荷の分散や編集耐性の確保に有利。実運用での取り回しがよい構成です。
Q. ブランド表現はどの程度できる?
A. オーバーレイ/ウォーターマーク/ハンドル表示でパーソナルブランディングを強化できます。
総評:誰に刺さるのか
Razer Kiyo V2は、画質・色・暗所耐性を土台に、AIオートフレーミングとCamo/Synapse連携で“整った映像”を迅速に作るウェブカメラ。ロスレス志向のフォーマットやHDRなど、ポスプロ込みの制作でも破綻しにくく、レビュー系・教育系・顔出し解説のクオリティアップに直結します。
一方のKiyo V2 Xは、1440p/60fpsの滑らかさとプラグ&プレイの“速さ”で配信・会議の即戦力。初導入やサブカメラにも好適です。
結論:
作り込む4K画質+AI支援で“作品の密度”を上げたいなら Kiyo V2。
動きの滑らかさと手軽さで今すぐ配信品質を底上げするなら Kiyo V2 X。